修了生の修士論文の内容が国際学術専門誌『Gait & Posture』に掲載されました

 2022年度修了生の村上慈葉さんの修士論文の内容が姿勢?歩行と臨床運動分析学の国際学術専門誌Gait & Postureに掲載されました。タイトルは、『Effects of gait intervention using the draw-in maneuver on knee joint function and the thoracic kyphosis angle in knee osteoarthritis』です。

 下記URLから抄録を確認できます。

 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0966636224001322

 変形性膝関節症の発症と進行に影響する歩行時のメカニカルストレスの指標として、膝関節内転モーメント(knee adduction moment;以下,KAM)があり、このKAMを歩行様式の変更や修正によって減少させることができるかどうかが注目されています。

 本研究では、歩行時に腹部引き込み運動を行うDI(Draw-in maneuver)歩行を実施してKAMが減少するかどうか調査しました。DI歩行は、一般の健康な成人であれば10分程度の指導と自己練習で習得可能で、KAMを減少させることに成功しました。変形性膝関節症の患者さんでは、DI歩行を毎回、直接指導する介入(1日20分、6週間)を行いました。結果から、DI歩行練習は、変形性膝関節症の患者さんの膝関節痛と胸椎後彎角度を改善させる可能性が示唆されました。DI歩行の優れている点は、高齢の方では練習が必要ではありますが、どなたでもいつでも日常生活の中で実施できることだと思います。

村上さんからのコメント:初めての英語での執筆であり大変なこともありましたが、目標としていた英語論文への掲載が決まり、非常に嬉しく思います。最後まで親身にご指導して頂いた太田先生には大変感謝しております。今回の経験を活かし、今後も研究?臨床ともに励んでいきたいと思います。

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